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Vol.2 生理の日も休めないのは、しかたなくない

生理や生理痛の辛さを理由に、予定を断ったり。休みたくても、罪悪感を覚えてしまったり。無理をしてごまかしたりするたびに、心も体も揺らいでしまうけれど、すこし素直になれたら、自分にも人にもやさしくなれるのかもしれない。「たかが生理」「休むのは甘え」なんて言葉にもう誰も傷ついて欲しくないから、生理の日も休めないのは、しかたなくない。

Oto/東京都生まれ。高校時代の友人がきっかけで、多様性や個性とその表現に関心を持ち、REINGの活動に参加。現在は社会からのあらゆる縛りにとらわれず、一人ひとり固有の価値観の発見をサポートするアパレルブランドを作ることを目標に、映像やダンスなど幅広い表現方法を学んでいる。

 

夏音/東京都生まれ。総合芸術高校で演劇を専門的に学び、以来、身体表現に関わるようなファッションや芸術に関心を持つ。現在立教大学でパフォーマンスにおける、身体表現のあり方を模索中。

Oto:生理って、重い子もいれば軽い子もいて、人によって症状や特徴がそれぞれにあるのに、同性だと、つい「分かってるつもり」になりがちかも。たとえば、部活。生理で休んじゃ駄目ってわけじゃないけど、先輩にサボってるって思われるんじゃないかと気にして、結構しんどそうな子もいました。分かり合うのは、難しいなって。

夏音:むしろ男性のほうが平等に見てくれるかも。そもそも、分からないから、「つらいんだ、大丈夫?」みたいな。でも、だからこそ同性で気遣いをしあえると嬉しいかも。「私、今日ナプキン沢山あるから、欲しい時は言ってね」とか。別に借りなくても、それを言ってくれる気遣いに、ありがとう!って嬉しく思ったりする。

Oto:そうだね。でも、生理に対して抱くイメージも、人によって違うから。その人が生理をどう考えてるかは、丁寧に考えたい。オープンにできる人もいれば、恥とまで思ってるわけじゃなくても、パーソナルなことをあまり人と共有したくないっていう気持ちの人もいるかなって。どっちも悪いことじゃないと思うし、どっちかを押し付けちゃいけないなって。

夏音:すごくわかる。​​結構デリケートな話だよね。私も、遊びに行けない理由に「生理」って言わないんだよね。代わりに、ちょっと体調が悪いとか、急に予定が入っちゃって、とか。例えば、グループで温泉行こうってなっても、生理のタイミングがたまたま被ると、楽しみにしていた皆の気持ちをちょっと壊しちゃうんじゃないかっていう気持ちもあってストレートには言わない。だから、そういう意味で全部オープンにするのは、ちょっと気分が下がる。

Oto:そうそう。断るのって結構、体力使う。ただでさえ生理で落ちてる時に、断りの文言を考えたり、ちょっと嘘ついたりみたいなのは、メンタルのダメージに拍車をかける感じあるよね。

夏音:でも、相手から言われる分には不思議と、いいよってなるんだよね。だけど、自分の場合は申し訳ないというか、言いにくい。今の周りの友達とか、一緒にいる子たちは絶対理解してくれると思っていて、「じゃあお大事にね、またゆっくり遊ぼうね」って言ってくれるんだろうけれど。

Oto:なんか言えないよね。

夏音:たぶん、無意識的に「生理ごときで」って自分自身が思ってしまっているから言えないんだろうな。こういうこと、こんなに考えたの初めて。自分で結構、解決しちゃってたんだな。我慢するしかない、じゃなくて、気遣いあっていきたいな。

Interview&Text:Asuka Otani(REING)
Edit:Yuri Abo(REING)
Photo:Kotetsu Nakazato

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