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Vol.3 “男だから”“女だから”で決めつけるのは、しかたなくない

性別を理由に、我慢してきたことや押し付けられてきたこと。無意識のうちに、自分自身もジェンダーにとらわれたり、それを誰かに向けてしまったり。こうした風潮は昔に比べ少なくなったものの、いまだ社会に根強く性別による役割分担意識は存在するけれど、やりたいことに制限をかけない社会に向かうために、“男だから”“女だから”は、しかたなくない。

CHiNPAN/水墨画アーティスト。小学3年時、美術教師の勧めで始めた水墨画に傾倒し1996年より本格的に琳派水墨画を師事する。2008年に国立新美術館「アジア創造美術展」入選をきっかけに水墨画家としてのキャリアをスタート。水墨画の融合と「和漢洋」を題材に取り組んでおり、和紙だけに留まらず立体物製作空間装飾、ボディペイントなど表現の可能性を広げている。店舗内装やファッション、音楽関連のビジュアル制作等、幅広く活躍中。
公式Instagram @13chinpan

 

藤本夏樹/Tempalayのドラマーとして活躍するほか、ソロ名義の”John Natsuki”では多様なジャンルを横断し予測不能な楽曲を生み出している。2021年4月に4曲入りEP『Peace In The Cage』をリリース。

CHiNPAN:家事や育児は、本当に家の中では平等です。得意な方がやる。社会一般的にいう“男女”観は、逆転しているのかもしれないですね。産後、なっちゃんは変わったね(笑)私の方が変わらな過ぎてイライラされます。

夏樹:子どもが生まれるまでは相手が何をしてようが全然構わなかったけど、子どもは親の姿を見て育つので、相手に注意することが増えたかもしれない。自分の方がしっかりしてる場合もあるので、そういうところは自分が率先して教えていってもいいなと思うし。俺は料理が本当にできないので、それ以外のことはできるだけ率先してやろうかなって。母親が教育するのが当たり前だと思わないので、俺の方が育児に対しては思いがあったりしますね。

CHiNPAN:私たちを知る人は、いかに私がぽんこつかに気付いてるから助かってるんですけど。なっちゃんがメインでやってくれてるのを、分かってる。でもやっぱり、「基本的にはお母さんに」っていう感じはどうしてもあるから、なんでだろうって。初めて行く病院では、ずっと私だけを見てしゃべる先生もいる。私だけじゃなくてふたりに話してくれよって。

夏樹:よく分かんないけど、ママのほうが基本的にメインなんでしょうね。例えば、うちは結構ふたりで送り迎えすること多いですけど、毎日パパが送ってるお家もあって。子育てしたい父親っていっぱいいると思うんですけど。でも、そのパパたちもそういう目には遭ってるんだろうなって。

CHiNPAN:嫌な気持ちになると思うな、って思って見てます。

夏樹:シンプルに、ママが頑張ってもパパが頑張っても一緒だよって思います。「これは基本的にママがやるもの」っていう概念がまず間違ってるというか。自分の中では、子育ても普段の生活も役割分担するのって当たり前だと思ってて。例えば一緒にアルバイトしてて、女性だから洗い物を全部やれよってならないじゃないですか。普通に手が空いてる人が仕事するべきだし、やれる人がやればいいって。

CHiNPAN:本当に悪気とかもなく、無意識でっていうのはよくあることだから。その無意識さをちょっとずつ変えられて、いろんなことが普通になっていったらいいなと思いますね。

Interview&Text:Asuka Otani(REING)
Edit:Yuri Abo(REING)
Photo:Kotetsu Nakazato

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