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Vol.8 何となく婦人科に行きづらいのは、しかたなくない

生理痛がつらい、デリケートゾーンが気になる、もしかしたら妊娠したのかも。そんな女性特有の体の不調や変化を少しでも感じたら、頭をよぎるのは婦人科の受診。でも、何となく怖かったり恥ずかしさがあって、自分で何とかしてしまう人も少なくない。産婦人科に行くことをためらって手遅れにならないように、何となく婦人科に行きづらいのは、しかたなくない。

羽賀あゆさ/1999年生まれ、国際教養大学4年生。デンマーク留学をきっかけに、気候変動領域に対して危機感を持ち、NEWPEACEに参画。気候変動にポジティブに立ち向かうコミュニティ・bility(ビリティ)の運営を通じ、「わたしたち市民が社会を変える方法」を模索している。

婦人科系の検診に行かなきゃな、という意識もあったので、婦人科へ行くことを後回しにしている自覚は薄かったんです。でも実際は無意識のうちにハードルを感じていたと、今回、問いをもらって初めて気づきました。安心してアクセスできそうな病院を探すだけで時間がかかっていたし、友達とも「検診の通知が来たね」と話題にすることはあっても、婦人科の行きづらさや不安について込み入って話すことまではできませんでした。

初めて婦人科に行ったのは、子宮頸がんの検診のため。何が起こるかわからない怖さと、自分のプライベートな部位を見せる恥ずかしさが相まって、行くまでには時間がかかりました。その後も婦人科に行くのは何かしら必要に迫られるような出来事があったときだけ。気軽に通うにはまだハードルを感じています。

だから、婦人科に行く「最後のひと押し」みたいなものが何かあったらいいですよね。本当はデリケートゾーンの痒みや辛い生理痛など、小さな異変を感じた時に婦人科に行けたらと思うんです。でも、市販の薬でもなんとかなるから、このままでもいいかなって誤魔化してしまう。顔の見える距離で「この人だったら信頼できる」と思えるかかりつけ医のような存在を作れたら、行きやすさは大きく変わると思います。

家族や仲良くしてる友達など、信頼できる人からの病院や医師の紹介は安心も大きい気がします。ぽろっと「ここ行ってよかったよ」と聞けば、今度行ってみようってなりやすいですよね。20歳になったら子宮頸がんの検診をすることも男女関係なく知っておくべき話だと思うので、性別関係なく、みんなが婦人科に関する話を知れると普段の会話でも話しやすくなるのかな。相談できる相手がいる環境づくりなど、婦人科に行くことを話しやすいトピックに変えていくことはすごく大事だと思います。

Interview:Asuka Otani(REING)
Text:Maki Kinoshita(REING)
Edit:Yuri Abo(REING)
Photo:Yui Sakai

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